管理栄養士が大学院に進学して得られる3つのもの

現場で活躍されている管理栄養士さんで修士・博士をもっていることは、ごく普通のことになりました。職場によっては複数の博士がいたりしますね。

私も大学院に進学したことが人生の転機になりました。

新卒で病院に勤めてから、休職して大学院に進み、また同じ病院に戻りました。

大げさでなく、大学院進学前と後では、同じ職場なのに見える景色が違いました。もちろん、職場の変化もあったでしょうが、それ以上に私自身が変わったことによると思います。

大学院進学で得られることには、以下があります。

  1. 高い専門知識
  2. 汎用的なスキル
  3. 師や仲間

一般的な感覚として、大学院に進学して得られるものは、1高い専門知識 と考える人が多いと思います。しかし、私の経験ではそれよりも、2汎用的なスキル 3師や仲間 を得られたことが大きかったです。

ひとつずつ見ていきましょう。

1.高い専門知識

管理栄養士養成課程大学での4年間の学びでは、大学により多少の違いはあれど、栄養学を浅く広く学ぶことになります。これは、管理栄養士国家試験があることによるかもしれません。卒業研究に力をいれていることができる場合は1年近くテーマを追求できますが、先生の指示に従い進めていくので、どこかしら実習授業の延長になりがちです。

大学院に進学すると、テーマをとにかく深堀します。関連した論文や書籍を読み込み、学会に参加して情報を得て発表して、自分が出した実験データを穴が開くほど見つめて、考えて論文を書きます。

そのテーマに関しては世界中の誰よりも知っている状態(を目指して)まで勉強します。

それは、大学4年間ではできないことだと思います。

2.汎用的なスキル

実は、1高度な専門知識を得る過程で、汎用的なスキルを身に着けていく。これが大学院での学びの真骨頂です。

  • 分からないことをどのように調べるか。
  • そもそも、分かっていることと分かっていないことを整理する。
  • 信頼できる情報をどうやって見極めるか。
  • 論文の探し方、読み方
  • 研究方法の考案
  • データの分析、統計処理
  • 結果から結論を導く論理の構築
  • 研究成果発表の方法(学会発表、論文執筆)

このようなことは、研究テーマが何であっても、たとえ、研究でなくて実務の場面でも必要なことです。

一つのテーマに真剣に向かい合う過程で、これらのことを一通り学べるのです。

3.師や仲間

大学院進学はいいことばかりのように書きましたが、なかなかハードです。研究は予定調和ではいかないですし、成果が認められるかどうかもわからない。テーマを深堀りする分、思い詰めてしまうこともあります。

そのようななかでも、自分以上に取り組んでいる師や仲間がいれば目標が高まってきますし、討論することで思考が磨かれるということが多いです。大学院修了後も、各地で活躍するメンバーから刺激を受け続けることができます。

■まとめ

病院に勤める管理栄養士の場合、周りの医療職種(医師、薬剤師)は6年間教育を受けていますし、医師の多くはさらに大学院に進んで博士号を取得します。

管理栄養士も修士課程で学んでおくと、論文を読んで実務に反映させたり、現場で研究活動が求められるときにも対応できるはずです。

私の好きな言葉「研究は、臨床を洗練させる」

研究を経験することで、目の前の患者さんに対応するときの見方がかわり、よりよい臨床業務ができるという意味です。迷っている方は、ぜひ勇気の一歩を踏みだしてほしいです。