Google先生が瞬時に翻訳!新時代の英語論文の読み方(医療従事者向け)

1.web翻訳機能の活用

webの翻訳機能が飛躍的に向上しています。

その昔も、翻訳ソフトやサイトがありました。しかし、せっせと英文を張り付けて出てきた和訳はヘンテコな日本語であることが多く、それを解読するのに時間がかかり「これなら直接英語で読んだ方が速いわ」と思っていました。

そういうわけで、あまり積極的に使っていなかったオンラインの翻訳機能ですが、コロナ禍の創造的期間に、その威力に触れることになりました。

サイトページ全体を瞬時に翻訳することができるので、英語論文を読む時間が大幅に短縮しました。

時間の短縮により、多くの論文が読めることと、これまで、つい結果中心に読みがちでしたが考察までしっかり読むことで情報が大きくとれるようになったことが利点です。

翻訳された和文は、そのままでかなり意味が通じています。おや?と思う箇所や特に読み込みたい部分は、英文原文に戻り理解しますが、とても効率がよくなりました。

英文で読んでいないので英語で文章を書く時に英文が出てきにくいという問題はありますが、多くの情報をとって自分の研究を深めたり、臨床に役立たせるという目的では、webの翻訳機能を積極的に使うべきだと思います。

2.研究法の理解

論文を読むトレーニングを、学生時代(大学院を除く)に十分にできた人は少ないのではないでしょうか。

論文として発表された論文を「いい意味で」批判的に読めることが大切です。

そのためには、研究法の基本を知っておかなければいけません。

例えば、2群の比較の仕方。

例えば、低脂肪乳を飲むA群と普通牛乳を飲むB群で、体重の変化を調べる研究をする場合、飲む牛乳以外は同じ条件にしないといけません。しかし、A群の人たちに低脂肪乳を指導する際に、低脂肪の肉や脂質を使わない調理法も併せて指導している研究があります。これでは、低脂肪乳と普通牛乳の違いがみれません。

その他にも、研究疑問の立て方、測定の方法、統計の基礎知識など、論文を読むうえで必要な「研究法」の知識があります。

大学院に進学すると「研究法」を身につけることになりますが、現場で仕事をしながらであれば独学になりますね。

おすすめ本は、以下の3冊。少しお高いですが、十分に元を取れる内容です。

論文や学会発表を読んだり聴いたりしたときに、正しく内容を理解して臨床に活かしていきたいですね。