子育ての悩みの答えが見つかる児童精神科医・心療内科医の本 おすすめ3冊

子育ての悩みはどこに相談しますか?

もちろん、相談の内容によって、家族、友人、保育園・幼稚園の先生、保健センター、小児科の先生と違ってくることでしょう。

身体や発達のことは、小児科医や発達の専門家に相談しますが、もっと一般的な相談は保育園の先生にしています。普段の子どもの様子を見ていただいたうえでアドバイスをいただけるので、とてもありがたいです。

もっと広く情報をほしかったり、子育てのやりかたをふりかえりたいときに、子育てに関連する本を読みます。王道すぎる2冊と番外編の1冊をご紹介します。

【1】子どもへのまなざし 佐々木正美 著

この本を読むと気づいたときには泣いています。佐々木先生のやさしさ、あたたかさが、本からにじみ出ています。

親から子どもに与えようというよりは、子どもが欲していることに答える、というのが愛情である、というのがわかりやすい。

早く自立させようと子どもに自分のことを自分でさせようとしがちですが、それよりも親がサポートしてあげたほうが最終的な自立が促されることを実例とともに説明しているところにもなるほどと思いました。

この本には「続」「完」があります。他にも数多くのご著書があり、「どうか忘れないでください、子どものことを。」「はじまりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに」「子どもの心の育てかた」など。

「花咲く日を楽しみに 子育ての悩みが消える32の答え」「佐々木正美先生の子育てお悩み相談室」は質問に答える形式で、実践的に役に立ちました。

【2】子育てハッピーアドバイス 明橋大二 著

明橋先生も子育て本を多く出版されています。子どもの通う保育園でも、明橋先生の言葉が書かれた日めくりカレンダーが玄関近くに飾られています。

明橋先生の分かりやすいところは「甘やかす」と「甘えさせる」の違いを示してくれるところ。親の都合で「甘やかす」のはよくないが、子どもが求めていることを「甘えさせる」のはいくらでもよいと。これは、佐々木先生の仰っていることと共通します。

子どもだけでなく、親に対する温かい言葉が、子育てをするうえでの心の栄養になります。

【番外編】ひといちばい敏感な子 エレイン・N・アーロン 著

アメリカの心理学の専門家であるエレイン・N・アーロン氏の著書です。2で紹介した明橋大二先生が翻訳をされています。

小さめの字が443ページびっしり詰まっている本で読みごたえがあり、学術的な内容 かつ 実践するうえでの具体例が満載 という貴重な子育て本です。

親が子どものありようを希望するのではなく、子どもの特性に合わせて親が対応するということに気づける本です。子どもが敏感なタイプでなくても、一般的な子育てに汎用できる考え方が多く載っていて参考になります。

■まとめ

気持ちの余裕がなくなるとつい親のペースで子育てを進めたくなりますが、そうするとうまくいかない。そんな時にこんな本を読むと、考え方や行動を修正できますね。子どもが成長する段階ごとに読み返していきたいです。きっと受け止め方も違うことでしょう。