これで解決!食事性コレステロールを減らすには!?1日200㎎未満のための食品選びのパターン
高LDLコレステロール血症を改善するための、食事性コレステロール摂取量の目標値は
200mg/日未満(動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017より)とされています。
どのように食べれば、食事性コレステロール摂取量が「1日200㎎未満」になるのか説明してこうと思います。
食事性コレステロールとは?
食事性コレステロールは、動物性食品に含まれる脂質の一種です。植物性食品には含まれていません。
なたね油などの植物性食品の包装に「コレステロール0(ゼロ)!!」と派手に書かれていることがありますが、特別な油というわけではなく、植物性食品なのでコレステロールが含まれていないのは当然のことです。
動物性食品に含まれるものである、ということを押さえましょう。
食事性コレステロールを含まない食品群
ですから、下記の植物性食品を食べるときには、食事性コレステロールを気にする必要はありません。
- 穀類(米、小麦、そばなど)
- いも
- 豆類
- ごま、ナッツ類
- 野菜、果物、きのこ、海藻
- 植物性油脂(大豆油、なたね油、えごま油など)
食事性コレステロールを含む食品群
そして、気を付けないといけないのは、動物性食品です!
- 卵
- 魚介類
- 肉類
- 乳製品
- 動物性油脂(バター、ラード、牛脂)
- 菓子類(卵や乳製品を使ったもの)
「卵」を制する者はコレステロールを制す?
卵は1個(50g)に、食事性コレステロールを「210」mg含みます。
毎日1個食べると、それだけで目標値を超えてしまいます。
2日に1個、あるいは1日に半個食べる程度におさめておきましょう。
卵を1日半個食べるなら、残りは100㎎
- 鮭 60g(小1切れ) ★コレステロール35㎎
- 鶏肉(もも肉、皮を除く)60g ★コレステロール52㎎
- 普通牛乳 150ml ★コレステロール18㎎
合計で、コレステロール106㎎となります。卵 半個(コレステロール105㎎)と合わせて、211㎎となります。
卵を食べないなら、200㎎の範囲で何が食べられるか
卵を食べないことにする、なら、もう少し使用できる食材の幅が広がりますし、肉や魚の使用量も増やせます。
- 鮭 80g ★コレステロール47㎎
- 鶏肉(もも肉、皮を除く)100g ★コレステロール87mg
- たこ 30g ★コレステロール45mg
- 普通牛乳 150g ★コレステロール18mg
- バター 4g ★コレステロール8mg
合計で、食事性コレステロールが206㎎です。
内臓と珍味と洋菓子に注意
内臓を食べるものや珍味は多くの食事性コレステロールを含みます。少量を、ごくたまに楽しむようにしましょう。
【内臓を食べるもの】
- 鶏レバー 40g ★コレステロール148㎎
- しらす干し 10g ★コレステロール24㎎
- ほたるいか 20g ★コレステロール48㎎
【珍味】
- めんたいこ 15g ★コレステロール42㎎
- いか塩辛 20g ★コレステロール46㎎
- うに 20g ★コレステロール58㎎
【洋菓子】
- シュークリーム 1個(70g)★コレステロール161mg
- カスタードプリン 1個(80g)★コレステロール112㎎
- クリームパン 1個(100g)★コレステロール130㎎
外食の揚げ油にも注意を
外食の揚げ油には、ラードや牛脂などの動物性油脂が使われていることがあります。
動物性油脂は、サクッと揚がり時間がたってもべたつきにくいという特長があります。
外食(ファストフード含む)の利用が多い方は、気を付けましょう。
まとめ
食事性コレステロールのとり方をみていると、
動物性食品 vs. 植物性食品 の図式が透けて見えます。
しかし、ベジタリアン(菜食主義者)になって動物性食品を排除すればよいというものではありません。
動物性食品には良質のたんぱく質を含むものがあり、また、鉄やビタミンなども豊富です。
食べられる範囲の中で、じょうずに動物性食品を取り入れていくと、食事全体の質が上がります。
ぜひご自身の食生活を振り返ってみてください。