いよいよ学校再開!休園・休校が子どもにおよぼした影響は?

いよいよ学校が再開します。

3月から始まった、子どもたちの自宅での生活。

「ステイホーム」は家から出るなという意ではないはずなのに、外で縄跳びをしたり散歩をする子供たちもあまり見かけないことがずっと心配でした。

もちろん、食事の面でも

学校給食もこども食堂も止まってしまって、ご飯は足りていたのかな。身長、体重は伸びていたかな。

お菓子やジュースをだらだら食べていたり、(夜までゲームをしていると)夜にも間食をしたりして体重が増えていないかな。

などと気になっていました。

良い点では、スーパーから、ホットケーキミックス粉などの製菓材料が消えていることから、料理やお菓子作りなどの楽しい食体験ができた子どもも多そうです。

この期間に、子ども達にどのような食生活の変化が起きて、それがこども達の心身にどのような影響が出るのか注意深くみていく必要があります。

まずは、「密」に気を付けながら身体計測をして、個別指導がされるよう期待します。

日本小児科学会の発表です。

子どもの教育、福祉、健康の源である保育所・幼稚園・学校生活は、子どもにとって最も基本的かつ大切な活動です。休所・休園・休校の問題点としては、子どもの教育の遅れ、生活習慣の乱れ、運動不足、それによる体重増加、栄養の偏り、食環境の変化、家庭内での虐待の増加、保育所・幼稚園・学校での福祉活動の低下、保護者の就労困難・失業、祖父母などの高齢者との接触機会の増加などがあげられます。これから新しい行動様式の中で生活を始める子どもの変化に気づき、適切に対応するきめ細やかな心遣いが必要と考えます。

新型コロナウイルス感染症に対する保育所・幼稚園・学校再開後の留意点について(日本小児科学会ホームページ)2020年5月26日

また、日本小児科学会は「小児の新型コロナウイルス感染症に関する医学的知見の現状」も発表しています。

●学校閉鎖は、単に子ども達の教育の機会を奪うだけではなく、屋外活動や社会的交流が減少することとも相まって、子どもを抑うつ傾向に陥らせている。

●ただでさえ「子ども貧困」の問題がクローズアップされていた中、親の失業や収入減のために状況はさらに悪化している上、福祉活動も滞り「子ども食堂」などのボランティア活動も止まってしまっている。

(略)

●このように、こと子どもに関する限り、COVID-19 が直接もたらす影響よりも COVID-19 関連健康被害の方が遥かに大きくなることが予想される。

小児の新型コロナウイルス感染症に関する医学的知見の現状(日本小児科学会ホームページ)2020年5月20日

学校や保育園再開にあたり、COVID-19関連健康被害を最小化するという意識を、保護者と先生方で共有することが大切ではないでしょうか。